第18回ハロプロ楽曲大賞'19 >> 個人ページ KKT

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ニックネーム:KKT


サイト:鉄よりつよいもの。


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楽曲部門


1位 ふわり、恋時計 / つばきファクトリー :2pts.
  四七抜き音階をベースにした「和」を感じさせるメロディ。歌詞もその雰囲気に合わせた言葉がセレクトされていますが、しかし「和」にこだわりすぎることのない絶妙なバランスの仕上がりになっていると思います。「さよならの残像」や「かさぶた」というフレーズで、過去の恋が残したものを説明するのではなく感じさせるのも好きな部分です。そして、サビで「て」で脚韻していくのが印象的なのですが、その始まりが「手折って」なのが素晴らしい。日常的に使われる言葉ではないからこその固さや静謐さが、この曲全体の色を決め、戸惑いながらも自分の心に向き合う主人公の凛とした在りようを描き出していると思います。
2位 ハルウララ / こぶしファクトリー :2pts.
  「見守ることはできるけど、見守ることしかできない」関係を描く歌詞。メンバーの声が、歌が、その関係の中にある感情をより繊細に、そして鮮やかに際立たせていくようです。特に間奏明けのパートが描く感情は絶品。さらに、曲を表情豊かに染め上げていく多彩なコーラスワークや印象に残るフェイクなども印象に残るところ。もちろん、どこか郷愁を誘うような12弦ギターの響きや、歌心あふれるドラム、メロディアスなギターソロなど、歌に寄り添い支えるようなアレンジワークも気持ちいいところです。ドラマティックに曲の世界を作り上げていく「声の力、歌の力」を感じた1曲でした。
3位 微炭酸 / Juice=Juice :2pts.
  爽やかなイメージを連想しがちな『微炭酸』というタイトルで切ない歌という心地よい裏切り感。しかもただ意外性を持たせるだけでなく「弾けた」恋や「弾け切れない」私というように「微炭酸」という単語を巧みに「叶わなかった恋」と結びつけていく歌詞に惹かれました。また、歌詞が基本的に「状況」や主人公の「心情」の描写で進んでいく中、Cメロ明けでスッと「情景」の描写を入れることで絵を浮かばせるところも好きな部分です。一度聴いたら覚えられるほど印象の強いサビのメロディや、自然に転調の流れを作っていくメロディも見事。イントロで下降したフレーズが、同じ音色で上昇して終わるところがドラマを感じさせます。
4位 わたし革命 / カレッジ・コスモス :2pts.
  ファーストシングルに比べメンバーのソロパートが増えてより「個」を印象づけるカレッジ・コスモスのセカンドシングル曲。上下の動きが大きなメロディはファーストから一貫した部分ですが、特にこの曲では山木梨沙さんの声質がメロディの高音部分をより引き立てていて耳に残るところ。歌詞の面でも前作から引き続き、学生時代の葛藤やSNSといった題材をうまく歌詞に織り込んでいると思います。そしてサビの「わたし革命 鳴らせファンファーレ」でのエ段での脚韻(「革命」の「め」が強く発音されるため)がとにかく気持ちいい。ベースのフレージングや、イントロからAメロでのギターの単音カッティングのカッコよさなど、インスト面でも聴きどころ満載。
5位 ポツリと / Juice=Juice :2pts.
  セヴンスの音を印象づけるピアノのフレーズの反復と、人工的なサウンドのリズム、U2風のディレイのかかった幻想的なギター。むしろ無機的な雰囲気を漂わせるサウンドから、サビで一転、ストリングスなどが加わり荘厳さすら感じさせるスケールの大きなサウンドへと変化するところが魅力です。「ポツリと」独りでいることの寂寥感を歌うサビが雄大なサウンドに乗った厚みのあるユニゾンで歌われるのは歌詞の内容とあっていないようでもありますが、逆説的に歌詞で綴られる感情を強く訴えていると思います。間奏明けのソロパートで、ほかのパートでは抑えられていたような生々しさを感じさせるのも魅力的です。

MV部門


1位 ハルウララ / こぶしファクトリー :3pts.
  ロケパートでは(おそらく)桜の花を目立たせるためにかなり暖色系に振ったカラーグレーディングがされていますが、それゆえにメンバーの衣装の一部に使われているブルーや何度か映し出される青空の青が引き立って美しい絵を作っています。特に冒頭のカットでのヘッドフォンの色がアクセントとなった色合いのバランスが素晴らしいです。イメージシーンでのシルエットを用いた演出も巧みだと思いました。
2位 One Summer Night ~真夏の決心~ / カントリー・ガールズ :2pts.
  本来は恋愛の歌であるところを、歌詞で描かれているシチュエーションやイメージを活かしつつも重心を恋愛から女子グループの友情へとスライドさせ、爽やかさと切なさのある青春ストーリーとして映像化しているところにうまさを感じました。スマートフォンに表示されるメッセージを用いることで、セリフや過度に説明的なカットを使うことなくストーリーを伝えているところもテクニックを感じた部分です。
3位 夢は意地悪 / カレッジ・コスモス :1pts.
  メンバー自身による文章を文字として映し出すというストレートな手法を使う一方で、メンバーの衣裳の色とリンクするような「白い部屋と青空」「白とブルーの風船」、さらに「他者の視線」を象徴するようなカメラ、歩いている・駆け出す足元という、直接的ではないイメージ描写を重ねることで葛藤や迷い、そこからの決意を感じさせている点が印象に残りました。光と影の巧みな使用も好きな部分です。

推しメン部門


保田圭 / ex.モーニング娘。
  理由は簡単にはまとめられないので割愛とさせていただきます。