| インディーズ_地方アイドル楽曲部門1位 なんにでもれもん / erewhon :3pts.
 自分らしく都会を駆け抜ける圧倒的なスピードとシトラスの香り弾けるキュートな語感がジャングルやガバのフィルターを通過したような快楽性を持つビートに乗った、いわばスラッシュフューチャーベースの素晴らしいアイドルソングです。
 2位 TUNED! / さよならステイチューン :2pts.
 今年もやってくれました。
 説明不要のサイキョー作家げんてぃーさんによる演奏、さよステのTUNED!こそが"日本一良い曲 2022"の称号を受け取るべきであります。
 
 ソロ部の声かわいい...サビのメロディかわいい...ベースの音おおきい...
 "可愛い"と"大きい"は私のアイドル観においてシビアで繊細な味付けを期待してしまう食い合わせではありますが、かわいい声と大きいベース、どうだろう!最高じゃないですか!
 それを毎年やってくれているのが宮野弦士氏なのです。
 
 TUNED! TUNED! TUNED! : BASS! BASS! BASS!
 3位 I would prefer not to / situasion :2pts.
 2021年暮れから2022年にかけてのシチュの作品にはくらった。
 信じられない数のリリースだ。
 シングル、三部作、アルバム、コンセプトアルバム、全て一年のうちの出来事だ。
 目まぐるしく変化していくシチュのディスコグラフィを眺めていると、私が6月に訪れたワンマンライブでの素晴らしい光景などもうとっくの昔を見ていることに留まる。
 昨年、メルヴィルの「書記バートルビー」を初めて読んでいた妙な偶然は私のリアルとシチュの音楽を結びつけた。
 やっぱりしない方がいいけどするという選択肢だけはあるっぽい...ひどく臆病なので、うだうだグジグジしながらいっぱい保険をかけてゆるゆるの予防線を張りまくりそうやってはっきりしない空間にいる感じにしないとオレは人生やっていけない...そんなどうしようもなさに"さようならのすがた"を示してくれた曲だ。
 
 むしろあの時から探していた
 この さようならを さようならを
 4位 フィルムリールを回して / airattic :2pts.
 実は僕らが何度も何度も丁寧に”それ”を思い出していたからこそ、ヒビ割れもなく、カビもないフィルムが海にありました。
 5位 黄昏と楽譜 / ごいちー :1pts.
 ごいちーさんの歌声のファンです。
 名残惜しさと心の高鳴りを強く感じる絶妙な配分は、真っ直ぐ今に立って夢を見上げているごいちーさんだからこそ、消えていくものと現れるものに抱く感情を清々しく表しているのだと思います。
 私は音楽が好きです。噛み締めるようにそう思う人へ「黄昏と楽譜」をおすすめさせていただきます。
 バッキングエレキの丁寧さや強気の鍵盤ワンコードはごいちーさんの歌声を綺麗に縁取っています。
 
 音楽の授業が嫌いだった
 個性が数字にならないから
 退屈な理由もわからなくて
 歌声に揺れるポプラ眺めた
 
 音楽の授業が好きでも嫌いでも、好きになった”音楽”には共通しているものを感じます。
 
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