第11回アイドル楽曲大賞2022 >> 個人ページ Blues

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ニックネーム:Blues


メジャーアイドル楽曲部門


1位 Anytime, Anywhere / 私立恵比寿中学 :3pts.
  クラップから始まるフィリー・ソウルタッチのゴールデンポップス。♪ねぇ~、から始まるサビが印象的で、エビ中のさすがの安定感。提供曲を完璧に自分たちのものに出来る匠の技。今年を代表する一曲はこれしかない!
12月からカホリコを中軸とした新体制が始まるが、今やエビ中に欠かせない桜木・小久保・風見に加えて、桜井・仲村のゴールデンルーキーが彩りを添える。
年越し以来、久々に大学芸会行って観るか!
2位 Gimme Five! / フィロソフィーのダンス :2.5pts.
  まさかのストレートなロックンロール!でソウル・ミュージック! オーティス・レディングやアレサ・フランクリンばり。痛快至極。ベスト・フォーからGimme Five!へ!新体制の門出にふさわしい。またしても日向ハルのグルーヴィなシャウトが圧倒的。アイドルが大人になってシンガーになろうとしてるじゃなくて、シンガーがアイドルやってる。ハルの才能が凄すぎていつも歌っているのを聴くと笑っちゃうくらい超弩級。だってヒステリックにがなり立てるんじゃなくて、一音一音に魂込めてんだもん。
3位 STAR / 超ときめき♡宣伝部 :2pts.
  1位にしても良いくらい迷う。熱心なファンではないが、7月のサイダー以来の傑作の前には跪いても良い。自分たちの物語を見事、ポップ・ミュージックへと昇華している。ルックス・性格の良さ・歌唱ダンスとすべてが揃っているスター軍団超とき宣の中で、やっぱりジュリアのブルージィな歌声は輝きを放つ。
超ときめき♡宣伝部の歌唱の説得力は素晴らしい!
4位 Viva La 恋心 / 東京女子流 :1.5pts.
  再生数の高い「コーナーカット・メモリーズ」と迷ったが、やはりこっち! 7年ぶりの6th album『ノクターナル』以来、原点回帰した<R&Bの東京女子流>の真骨頂。全く力まずにタメのあるGrooveで恋心を歌うのは貫禄。やっぱり格が違う。久々に行った12周年ライブも素晴らしかった。まさにR&Bの女王!
5位 アフタヌーン・グラフィティ / ukka :1pts.
  楽曲大賞常連のukkaもついにメジャー・デビュー。なんとアメリカン・ロック&ポップタッチ。恋イチに引けを取らぬ傑作。歌にダンスにトークにアベレージをこえる結城りながエースとして飛躍した。11月3日仕事帰りに直行した「ALLOUT SECOND」で感じたのは過去と比べる必要すらなくなったこと。ダイナミックなのにていねいに創意工夫する新エース結城りなの表現力は一見の価値あり。メンバーがそれぞれの持ち味を発揮できる絶大な化学反応をもたらした。
次は重低音サウンドほしいなあ。

インディーズ_地方アイドル楽曲部門


1位 YOIMIYA / ばってん少女隊 :3pts.
  今年、新体制二年目にして、重低音サウンドで天下を取った。<和製(HAKATA) Lady Soul>の方向性を一点の曇りなく打ち出した傑作中の傑作。Rin音提供『虹ノ湊』も大好きだがやはりケンモチヒデフミのこの曲以外ない!
 祭り前夜のときめきと、霊的な舞い、懐かしさとそこはかとない切なさが、妖艶でおごそかなムードを醸し出す。テクノビートと和製ソウルとディスコが融合した本作は、九州土着の和製ビートを普遍的なワールド・ミュージック(グローバル・ミュージック)へと高めている。2連覇はおろか三冠獲得か? 恐るべし、ばってん少女隊★
2位 オーロラ / RYUTist :2.5pts.
  「朝の惑星」も甲乙つけ難い完成度の高さ。
まるで四人のアカペラコーラスにサウンドをつけたかのよう。クールで奥行きのある抜群のハーモニィ! 全編AORで勝負したアルバム『(エン)』の成功はこの2曲に象徴されている。円を描く縁が艶をなし・いつしか宴となる。ポップスとリズム・アンド・ブルースを融合した今のRYUTistに、アイドル歌謡の未来を見た! RYUTistとばってん少女隊は2大実力派アイドルとして本格的に躍り出た。美可愛いのにね。
3位 蜃気楼 / タイトル未定 :2pts.
  タイトル未定、飛躍の1年となった今年。昨年に続き素晴らしい作品を発表してきた。胸に響くように聴かせるマイナーナンバー「灯火」も素晴らしいが、ボサノバ調からサビで一気にサンバへとなだれ込むこちらの「蜃気楼」に。
サビの

加速していく 僕らの心拍数
共犯だね 誰にもバラしちゃダメ


ユラユラ

の詩は素晴らしい。恋する期待感とは裏腹な切なさの両側面を蜃気楼の揺らめきで巧みに表現するベテラン・リリィのずば抜けたソングライティング。タイトル未定の2ndアルバムが今から楽しみだ。
4位 I decided / いぎなり東北産 :1.5pts.
  いぎなり東北産が今ここからを静かに熱く語る最高のバラード。この歌唱には説得力が溢れている。
5位 白線 / fishbowl :1pts.
  シティ・ポップ感覚溢れるメロディアスなナンバー。サビのコーラスで全員ファルセットしつつ、ソロパートで絶妙なアクセントをつけている。この曲好きだな。

アルバム部門


1位 『九祭』 / ばってん少女隊 :3pts.
  2020年代の音楽制作における<重低音><エフェクト>等最新サウンドの導入と、来るべき未来を先取りしたユニークな前衛性と実験性、世界中の民族音楽を取り入れつつも<和>にこだわった多彩な音楽性と多彩な作家陣、しかも時代をこえて変わらぬサウンド・メロディ・ハーモニィの魅力が分かちがたく結びついた、九州発MATSURI(祭)グローバル・ミュージック!
ばってん少女隊『九祭』とRYUTist『(エン)』は、COVID-19で様変わりした現代世界と正面から向き合い・2022年の今日も何処かで悲しみと哀しみの声がする日常に希望の光りを放つかのような、ガールズポップユニットの金字塔を樹ち立てた❗
2位 『(エン)』 / RYUTist :2pts.
  素晴らしいアルバムだ。メンバーと作家陣とスタッフが火花を散らしながらがっぷり四つに組むチームRYUTist渾身のポートレート。たとえ、実験的なサウンドが次々と繰り出しているのだとしても、至高の美しさに溢れている。
「支度」〜「オーロラ」までの壮大な景観、「しるし」〜「たったいま:さっきまで」の憂いを帯びた慕情感と希望、宇多田ヒカルっぽい「PASSPort」「逃避行」のBlueな哀愁で余韻が生まれ、また朝が来る。まるで終わりのない旅のように、らせん的円環構造をなす全編ブルー・アイド・ソウルとR&Bのアルバムなのだ。RYUTistがついにポップ・ユニットに振り切った。RYUTist『(エン)』とばってん少女隊『九祭』はアイドル歌謡に革命をもたらせた。これからこの2枚が主流となり、影響を受けたサウンドが跡を絶たなくなるだろう。この2枚には本当は順位づけしたくない! 今年の一切の★を献上したい。

3位 『私立恵比寿中学』 / 私立恵比寿中学 :1pts.
  今作『私立恵比寿中学』は、メロディラインが美しい最高のポップス。甘さも強さも優しさも哀しさもエビ中の全てが詰まっている。ついにエビ中がゴールデンポップスに螺旋的に回帰した、記念碑的傑作だ★
 特に終盤に向けて完成度が高まりゆく。『ナガレボシ』『宇宙は砂時計』では、自然体で歌い、聴き手に伝えることに集中している。何という懐の深さ。手触りはまるでAORのようなのだ。そこにこそ『エビクラシー』以上の音楽的な豊かさを感じる珠玉の10曲だ。九人が躍動し見事なハーモニィをきかせる。ついに珠玉のゴールデンポップスで勝負する決意を成立させた記念碑的名盤だ。

推し箱部門


ばってん少女隊
  11月26日と27日に中野でばってん少女隊、新宿でRYUTistのライブを観た。どちらも前作で味付けしながら、深化したニュー・アルバムを正面切って魅せた。パフォーマンスで音楽世界観をしっかりと表現出来るのは現時点、この両グループが群を抜いているだろう。2020年代アイドル楽曲の基調を決め・領導していると断言したい。そしてどちらも九州地方と北信越地方のアイドルだという点だ。志しの高さを感じると共に、これからのアイドルのスタンダードとなるに違いない。そう、予め客層を限定せず選ばないという点だ。そして、COVID-19の時代にそれでも希望を灯そうとしているこの事実。ばってん少女隊の心意気とたゆまぬ努力に私は勇気づけられる。